リストラップ その効果と選び方
リストラップ その効果と選び方

1.リストラップとは?
リストラップ(Wrist Wraps)は、手首(手関節)に巻き付けることで手首を固定・保護するためのサポーターです。
主にプレス系(押す種目)で使用され、手首が過度に倒れるのを防ぎ、関節の安定性を劇的に高めてくれます。
ウェイトトレーニングを始めた方で、ベンチプレスやマシンチェストプレスで「手首が痛い、違和感がある」という経験をした方は非常に多くいます。そんな痛み・違和感を感じたら、まず試して欲しいギアがリストラップです。

2.そもそも、なぜリストラップを使うのか?

ウェイトトレーニングをしている多くの方が使用しているリストラップ。そして、ウェイトトレーニングの三種の神器の一つとも言われるリストラップ。
そもそも、なぜこれほどまでにリストラップを使う方が多いのか、ウェイトトレーニングに必須とも言えるのか、根本的な部分から見ていきましょう。
①手首という「構造的弱点」を補強するため
人間の手首(手関節)は、非常に複雑で繊細な構造をしています。人間の手首は自由自在な動きを可能にしていますが、その反面、「重いものを垂直に支える」という強固な安定性には欠けています。
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構造の不安定さ: ベンチプレスで100kgのバーベルを握るとき、その全重量は小さな手首の関節に集中します。
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リストラップの役割: リストラップを巻くことで、バラバラになりやすい手根骨を外側から強固に圧迫し、「手首を一本の太い骨のような状態」にします。これにより、構造的な弱点を物理的にカバーするのです。
②「力の伝達効率」を最大化するため(力学的メリット)
高重量を挙げるためには、筋肉が生み出したパワーをロスなくバーベルに伝える必要があります。
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パワーロスが発生する状態: 手首が後ろに寝てしまうと、バーベルの重みに対して前腕の骨(橈骨・尺骨)が垂直に位置しなくなります。この「折れ曲がり」の部分で力が逃げてしまい、挙上重量が落ちるだけでなく、手首への負担が増加します。
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リストラップによる強制リセット: リストラップは手首を「ニュートラル(自然な直線状態)」に固定します。これにより、手のひら → 手首 → 前腕の骨が一直線になり、大胸筋や三頭筋のパワーが最短距離でバーに伝わるようになります。
③神経系の「リミッター」を解除するため
意外と知られていないのが、この神経学的な理由です。人間の脳は、関節が不安定な状態を察知すると、怪我を防ぐために「筋肉に全力を出すな」というブレーキをかけます。
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脳の防衛本能: 手首がグラついていると、脳は「これ以上力を出すと関節が壊れる」と判断し、無意識に出力を抑えてしまいます。
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「安定=安全」の信号: リストラップで手首がガッチリと固定されると、脳に「この関節は安全だ」という信号が送られます。その結果、リミッターが外れ、筋肉が本来持っているポテンシャルを100%発揮できるようになるのです。

■リストラップは初心者にも必要?
結論:リストラップは初心者の方にもぜひ使ってほしいトレーニングギアです。
ウェイトトレーニングを始めたばかりの初心者の方には、ベンチプレスなどのプレス系(押す)種目で遅かれ早けれ、手首に違和感・痛みを感じる方が多くいます。
その違和感や痛みを我慢して、無理をして続けるよりも、リストラップという「道具」を上手く利用した方が、ウェイトトレーニングを何倍も楽しく続けられます。
リストラップを利用することで、手首が安定しトレーニングフォームも安定し、さらには出力の向上も期待できるので、初心者の頃から使わない手はないでしょう。
「自分は初心者だから必要ないかな?」「まだ初心者だから、そんな本格的な道具はハードルが高い…」「なんだか恥ずかしい…」などなど、初心者の方は不安に思われがちですが、そんなことは一切ありません。
ぜひ、初心者の方でもリストラップを使って、怪我を予防しながら、質の高いトレーニングを継続して筋肉の成長を加速させましょう!!
3.リストラップの使い方

■ちょっとマニアックな話……
巻く方向は、内向きか? 外向きか?
リストラップの巻く方向は内向きがいいのか、外向きがいいのか?は非常にマニアックな部分ではありますが、巻く方向によって違いはあるのでしょうか?
結論としては、巻く方向に絶対的な正解はなく、個人の感覚(=しっくりくる方)を優先していただいて構いません。
ただし、巻く方向によって以下の違いが考えられるため、それを踏まえて巻く方向を比較してみても面白いかもしれません。
そうした「違い」をご自身の身体で「実験」してみるのも、ウェイトトレーニングの楽しいところです。
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内巻き: 前腕を「回内(手のひらを内側に返す)」方向に誘導します。ベンチプレスなどでバーベルを握り込む際、より「絞り込む」ような感覚を得やすくなります。より胸の収縮感を得やすいと感じる方がいます。
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外巻き: 前腕を「回外(手のひらを外側に返す)」方向に誘導します。これにより、胸を張りやすくなったり、肩甲骨を寄せやすくなったりする(外部回転の連動)と感じる人がいます。ベンチプレスでのブリッジを高くしたい方は試してみてもいいかもしれません。
4.リストラップの選び方
リストラップの選び方でチェックすべきポイントは、主に「長さ」と「硬さ」です。
◯長さの選び方
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40cm 前後(短め)
着脱がスムーズ。サッとスピーディに巻きたい方や、手首が細い方、あまりガチガチに固めたくない方向け。 -
60cm 前後(普通)
最も汎用性が高い長さ。初心者から上級者まで、迷ったらこのサイズがおすすめ。 -
90cm 前後(長め)
何重にも巻けるため、手首をガチガチに固定したい方や、高重量を扱いたい方、パワーリフターといった競技者向け。初めの一本として不向きな面も。
◯硬さの選び方
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フレキシブル(柔らかめ)
伸縮性があり、適度なホールド感。長時間のトレーニングでも痛くなりにくい。 -
スティッフ(硬め)
伸縮性が少なく、板のように手首を固定する。MAX重量に挑戦する際に向いています。

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長さや硬さによって使用感が大きく異なるリストラップだからこそ、ぜひフィットネスショップの店頭でお試しください。店舗によっては展示のトレーニングマシンも設置しているので、サンプルの試着品で実際のトレーニング動作でお試しいただくことも可能です。
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